自然な受精卵の際、精子が卵子を包む透明対を突破するために使われる
たんぱく質分解酵素が入った先端部「先体」が、不妊治療の顕微授精
で、卵子内に入ると、受精卵の成長に悪影響を与える恐れがあることを、
米ハワイ大医学部の柳町隆造教授らが19日までに実験で確認した。
研究成果は米科学アカデミー紀要の電子版に発表される。
顕微授精法は卵細胞質内精子注入法(ICSI)とも呼ばれ、顕微鏡で
観察しながら、精子をピペットで卵子内に直接注入する。
自然受精では透明帯と反応して消滅する先体が卵子内に入っても、
問題ないとされていた。